CROSSROADS Language Studio’s Newsletter May, 2024 43600 YEAR OLD CLONE

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現在オンラインで放映中のSFテレビシリーズ『ファンデーション』。アメリカの作家アイザック・アシモフの小説と短編小説のシリーズを大まかなベースとし、制作されたものだ。このテレビシリーズには、12000年の歴史を持つ銀河帝国を過去400年に渡って支配するクレオン1世の 「子孫 」、クローン人間3人組、「ドーン」、「デイ」、「ダスク 」が登場する。彼らは互いに遺伝的に同一であり、一人が死ぬと、クレオンのDNAを保管するクローン「バンク」から別のクローンが「復活」するようになる。これらクローンは帝国の永続性と一貫性の人格化であり、その役割を果たす存在である。

クレオンの子孫であるクローンたちは、1000年先の、未来の架空のファンタジーの世界に住んでいる。今日の科学者たちは、近代技術の進歩によってクローンを作り出すこともできるようになった(1997年の羊のドリーを覚えているだろうか)。

しかし、科学や人類の技術(想像上のものであれ、そうでないものであれ)介入とは別に、クローンは自然界で実際に自然発生している。

例えば、樹齢4万3600年のキングス・ホリーを見てみよう。ほとんどの植物と同様に、キングス・ホリーも花を咲かせる。しかしその花は種や実などを一切つけない。では、どのようにして繁殖するのだろうか?

キングス・ホリーは、少なくとも4万3600年(13万5000年と推測する人もいる!)もの間、自らのクローンを作ることで生き延びてきた。近くの土の上に枝を落とし、それが根を張って新しいキングス・ホリーの植物に成長するのだ。

現在、絶滅の危機に瀕している300種余りのこの種族の植物は、すべて、オーストラリアのタスマニアにある長さ1キロ強の細長い土地に生育している。そしてコロニー内の植物は、すべて栄養繁殖したものであるため、遺伝的に同一物である、つまりクローンだということになる。

コロニー内の個々の低木(小木)の成長速度は非常に遅く、1年に約0.26mmである。年輪年代学(成長年輪を使って樹齢を測定する方法)では、1本の幹の樹齢は240年!高さは約8メートルにもなる。

キングス・ホリー(学名:Lomatia tasmanica)は、1934年、鉱夫であり、熱心な自然研究家でもあったチャールズ・デニソン・キングが、タスマニア南西部で錫の探鉱中に初めて発見した。1965年、彼は最初の発見から5kmほど離れた場所で2つ目のコロニーを発見し(残念ながらその時にはすでに枯れてしまっていた)、その切り抜き写真をタスマニア大学に送った。この植物とその発見者は共に、今日植物学界で賞賛されている。

 

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