CROSSROADS Language Studio’s Newsletter January, 2025 SNAKES!

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「ヒーラーであるアポロン、アスクレピオス、ヒュギェイア、パナシ―ア、そしてすべての神々に誓います・・・」。かくして、紀元前5世紀から古代ギリシャの原初のヒポクラテスの誓い(「偽善的な」誓いではない、しかしその違いを見抜けない者もいる)は始まる。この誓いのバリエーションが、今日に至るまで医療現場において使用されている。

「誓約書」に登場する神々の一人、アスクレピオスはギリシャ神話の医療の神で、癒しの神(他の神々の中でも名高いアポロンの特性)アポロンの息子である。アスクレピオスは通常、蛇が巻き付いた杖を持つ姿で描かれていた。蛇は健康と癒しを象徴している。今日の世界保健機関のロゴの中央には、アスクレピオスの杖とともに蛇が描かれている。他の特性の内、蛇皮は脱皮と再生が可能であることから、古代人は蛇を健康と癒しのシンボルとして見ていた。

蛇-この場合は2匹の蛇-と杖に纏わるもうひとつの古代のシンボルは、古代ギリシャの神々の使者、ヘルメスの杖である。このシンボルは医療専門家の間でよく見られるが、正しくは商業や通商のシンボルである。ヘルメス(ローマ人にとってはマーキュリー)は、富、幸運、豊穣、旅行者、言語、雄弁、機知、狡猾、交易を司る古代の神である。かかとと帽子に翼を持ち、また杖には翼と2匹の蛇が巻きついている姿で描かれていた。

こういうことから、ギリシャ人にとって、蛇の全てが悪いというわけでは無かった。

古くから多くの文化がヘビを崇めてきた。そして今でもそうである。例えば、インドのある地域では、蛇は今でも神として崇められている。ヒンズー文化では、蛇は死、再生、豊穣を象徴する。中国文化では、蛇は創造神である。半人半蛇の女神、ヌワは地球を歩く最初の人間を創造したと信じられている。

しかし、おそらく我々が持つ最古の蛇に関する神話は、オーストラリアのアボリジニー文化に由来する。この伝説によると、はるか昔、まだ地上を歩く生き物がいなかった「ドリームタイム」に、虹色の大蛇が地下での長い、深い眠りから目覚め、地表に向かって穴を掘り、行く先々に巨大な蛇行跡を残しながら地上を遠く、広く旅し始めたと言う。それから、大蛇は、同様に地下で眠っていたカエルたちを地上に呼び寄せた。カエルのお腹は水でいっぱいだったので、大蛇はカエルのお腹をくすぐり、一緒にあまりに大笑いしたので、カエルは水を吐きださずにはいられなかった。水は陸地にこぼれ、蛇行跡を埋め、川や海となった。植物や動物、人間を含む生物が間も無く後に続いていった。このように、この伝説によれば、私たちが知る生命そのものが蛇のおかげなのである!

つまり、蛇は危険で、人を欺き、狡猾であるだけでなく、世界中の多くの文化において、人々にとって非常に有益だと考えられている。なので、新年の抱負を立てる際には、蛇の最も重要な特性のひとつ、新しい始まりの象徴、古い悪い習慣を捨て去り、新たな始まりついて考えてみてください!

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