CROSSROADS Language Studio’s Newsletter August, 2026 El Niño

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ある年にはひどい洪水が起こり、別の年には極端な暑さや干ばつが起こるのはなぜなのか、疑問に思ったことはあますか?またある国がこれまで経験したことのない異常気象に突然襲われるのはなぜなのでしょうか?…答えの一つは、エルニーニョと呼ばれる自然の気候現象によると考えられています。非常に強烈なエルニーニョは度々「スーパー・エルニーニョ」と呼ばれ、世界全体の気象パターンを変動させ、何百万人もの人々に影響を及ぼしています。
エルニーニョは、太平洋の表面水温が通常よりも大幅に上昇すると発生します。 通常は強い風が暖かい海水を西太平洋へ押し流しますが、エルニーニョ発生時には風が弱まり、暖かい海水が東太平洋へと押し戻されます。その結果、大量の熱気が海から大気へ放出されます。 エルニーニョは何千年もの間、発生を繰り返している自然現象ですが、強力なエルニーニョ現象は、世界中で深刻な問題を引き起こす可能性をもっています。
観測史上最も強烈なエルニーニョの一つが大きな気象変化の起因となった1982年及び1983年に、特筆すべき一つの事例が発生しました。 南米の一部、特にペルーやエクアドルでは、非常に激しい降雨が深刻な洪水や土砂崩れをもたらしました。そして同じ頃、オーストラリアやインドネシアなどの国々では厳しい干ばつが引き起こされ、農業に大きな被害を及ぼし、森林火災の危険性が高まりました。
1997年及び1998年にも有名な事例が発生しました。 この時のスーパー・エルニーニョは、近代史上最も強力な気象現象の一つになっています。ペルーでは、異常な大豪雨が洪水を引き起こし、 一方インドネシアは史上最悪の干ばつに見舞われました。大気の乾燥状態が大規模な森林火災を誘発し、 その煙は東南アジア広範囲に広がり、 大気の質や人々の健康に深刻な影響を与えました。
スーパー・エルニーニョは、地球全体の気温に影響を及ぼします。 強烈なエルニーニョ年、たとえば 2026年は、海からの熱気が大気中に移動し、地球の気温が上昇しやすい年になっています。前述の 1997〜98年のエルニーニョ は、1998年当時が観測史上最も暑い年となる一因になりました。しかしながら、エルニーニョそのものが地球の温暖化を引き起こしているわけではありません。 人間の活動による長期的な温暖化の上に、一時的に気温を上昇させる現象がエルニーニョだと言えます。
熱、洪水、干ばつに加えて、エルニーニョは嵐や生態系にも影響を与えることがあります。 海水温が高くなると、一部の嵐のエネルギーが増幅され、 降雨量の変化が農業、漁業、野生生物に影響を及ぼします。例えば、エルニーニョの期間中は南米沿岸の上昇した海水温が 魚に必要な養分量を減少させ、 漁業や水産業に依存して生計を立てている漁業社会の深刻な問題を引き起こしています。
覚えておくべき最も重要な点は、エルニーニョそのものが新たな脅威ではないということです。 エルニーニョは地球の気候システムの自然の一部です。しかし、現代世界は過去より温暖化が進んでいるため、 強力なエルニーニョ現象がもたらす影響への対処は、私たちの社会にとって以前よりもさらに困難になる可能性があります。
では、スーパー・エルニーニョから何を学ぶことができるでしょうか? おそらく最大の教訓は、地球現象は密接につながっており、影響し合いながら存続しているということです。太平洋の海温の変化が、何千キロも離れた遠い彼方の天候に影響を及ぼします。 こうした現象を研究し、起こりうる危機に備えることで、 人々は被害を減らし、未来社会を守ることができます。
エルニーニョの発生そのものを止めることはできません。しかし 私たちは、理解を深め、より効果的に準備を整え、 気候変動がもたらす課題に立ち向かうため、共に協力することができます。

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