CROSSROADS Language Studio’s Newsletter September, 2025 Walking on Water

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水の上を歩いてる!……いや、もちろん聖書に書かれているような意味じゃない。

しかし、一歩,一歩、歩く地表下にはいつも水が存在している。座っていても、眠っていても、歩いていても、実際、「水の上に浮いている」と言ってもいいかもしれない。「如何いうことなのか?」

地下に海があるという考えは、実はそれほど奇妙でも新しいものでもない。さかのぼること1864年、ジュール・ヴェルヌは地球の奥底に海が存在することを予測していた。彼の小説『地核への旅』では、主人公たちが地球の地殻下、奥深く、とてつもない冒険に出立する。旅の途中で、想像を絶する巨大な洞窟にたどり着き、そこには広大な海が広がっていた。

ヴェルヌはこの地下の海を、地表の海のようなものとして想像していた。地球の奥底にそんな海が実際に存在することは不可能だが、近年の科学的発見によれば、ヴェルヌの海は、(ヴェルヌ以外の)他の多数の人々の想像よりも、真実に近いと言えるかもしれない。

では、その地下の「水」はどのようなものなのか?これらは超高圧合成鉱物-リングウッダイトのイメージ画像だ。地表の天然のリングウッダイトは極めて稀だが、地球の奥深くには豊富に存在していると考えられている。超高圧・高温のもとで形成される青色の鉱物で、膨大な水量を内部に閉じ込めているとみられている。

科学者たちは今、ダイヤモンドが形成される、地表から約700キロメートルの地下に、地球のマントルに隠された膨大な量の溜池が存在すると述べている。その量は、地表の全海洋水総量の3倍にも及ぶと推定されている!ヴェルヌが思い描く波打ち、噴き出す液体ではなく、私たちが知る地表の海とはまったく異質のものだ。しかし、確かに「水」に違いなく。ものすごい量だ。

最近では、ブラジルで採掘されたダイヤモンドの中に、火山活動によって地表に押し上げられたと考えられているリングウッダイトの痕跡が発見された。一説によると、地表の全ての水は、地球の奥底に隠されたこの溜池から何百万年もの時をかけて湧き出し、私たちの知る海や湖、川ができたと考えられている。そして、地表の水はプレートテクトニクスによって再びマントルへと戻される、このため地表の水量は一定に保たれているのだとしている。

さて、この考えはどうだろう:気候変動や海面上昇のことはひとまず忘れることにして; もし、リングウッダイトに閉じ込められた地球奥底の水が全て地表に湧き出し、そこに留まることになったとしたら、地球の大陸の大部分は水没し、私たちが住める場所は、山頂だけになってしまうのかもしれない!

 

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